キャリア教育

取り組み

 本校では、平成24年度より、「キャリア教育」に取り組んでいます。ご家庭や地域、事業所の方々への理解啓発に努め、連携を図りながら進めています。

キャリア教育って何だろう? (全体計画・推進計画)

 キャリア教育とは、現代の社会の中の若者の職業観や
勤労観に関するいくつかの問題を踏まえ、それらを解決
するために進めていく教育です。将来お子様が、社会人
として自立していく上で必要な力、気持ち、考え方などを
身に付けられるよう支援します。
 「キャリア教育」は、従来の「進路指導」でいうところの、
進路相談や指導にとどまりません。また、特定の教科に
よる学習で行うというものでもありません。進学や就労を
控えた生徒だけに関係することではなく、幼いお子様にとっ
ても、今から培っていく必要のある力や習慣なども含まれ
ているのです。
 したがって、学校だけで行うものでなく、ご家庭において
も、早い時期からの毎日の学習や生活のすべてがキャリ
ア教育を支えるものになります。

キャリア教育により私たちの求める姿

 学校におけるキャリア教育では、幼児児童生徒の社会的自立の
ために、次のような姿を目指します。

 与えられた課題を理解し、責任を持って係の仕事などに取り
 組むことができる。
 誰に対してもきちんとあいさつができ、自分の意見や要求を
 正しく表現できる。
 自分自身の長所や短所に気付き、自分の良さを生かそうと努
 力できる。
 自分の将来について考え、目標を持って意欲的に学習に取り
 組むことができる。
 身近な人々の仕事の様子から、工夫や努力などを感じ取り、働
 くことの意味を真剣に考えることができる。(職場体験学習など)
 自分を取り巻く社会の仕組みが分かるようになる。

 これらは、ほんの一部ですが、どれも本来の教育で心掛けて
きたものばかりです。ただ、これからは「キャリア教育」として、
今まで以上に正しい職業観と勤労観を育むことができるよう、
これまでの教育を見つめ直していく必要があると考えます。
 聞こえない、あるいは聞こえにくいために、「できる」ことと、
「できない」ことがあります。「できる」ことをより伸ばし「できない」
ことは、どうすればできるようになるかを自分で考え、工夫して
やり遂げようと努力するのは大事なことです。たとえできなくても、
頑張ってきた中で、得られることはたくさんあります。目標を立て
る力、集中して取り組む力、最後まであきらめない力、自分と真
剣に向き合う力、自分の可能性を見極める力など・・・。どれも、
社会的自立に必要な力ばかりです。

キャリア教育へのご理解とご協力を

 生徒の社会的自立のために必要な力は、学習やさまざまな体験など、学校だけでなく、日々のあらゆる活動を通じて身に付いていくものです。自分自身を見つめたり、身近な大人である私たちや地域、社会に目を向けて考えたり、行動したりすることなどがとても大切になります。私たちには、そのための条件や環境を整えることや意図的にかかわることが求められます。
 このことからも、より効果的にキャリア教育を進めていくためには、地域の方々の理解はもちろんのこと、ご家庭の皆様方のご理解とご協力が不可欠です。
 今後、キャリア教育を進めるにあたり、アンケートなどのご協力をお願いすることもあるかと思います。詳細につきましては、順次お伝えしますが、聾学校の子どもたちが、将来の社会的自立に向けて必要な力を身に付けられるよう、引き続き保護者の皆様方のご理解とご協力をお願いいたします。